●全面デカールを貼ったらやはりデカールの段差消しもやりたいですね!
デカールの段差消しは、必須の工程ではありませんが段差があるより無い方が
格好いいので私は、好んでやっています。
私なりの段差消しと研ぎ出し方法をご紹介します。
【デカールの段差消しと研ぎ出し編】
1.先ずは、段差消し分のクリア層です。
クリアを噴く回数は、デカールの重なり回数と厚さで少し変わることも
ありますが基本的には、5回塗り重ねます。
1回目:溶剤を多目にした薄い希釈で全体に薄く噴きます。
1回目が終わった後、デカールが浮いていないか再度チェック。
2回目:普通に希釈したクリアを少し厚めに噴きます。
3〜5回目:普通に希釈したクリアをタップリと重ねます。
2回目と3回目の間に中研ぎをする事もあります。
やるやらないの基準は、表面の状態の良し悪しで判断しています。
クリアを噴く間隔は、1回目⇒一晩乾燥 2回目以降は、1〜2時間間隔がいつもの
工程です。
2.クリアの乾燥です。
基本的に1週間乾燥させます。
色んなサイトに『爪を立てても跡が着かなくなったら』と紹介されていますね。
私もその通りやっています。
3.クリアの研ぎ出しです。(サンドペーパー工程)
私は、1000⇒1200⇒1500⇒2000という工程です。
研ぎ出しの美しさの秘訣は、このサンドペーパーの工程が重要と考えています。
デカールの段差消しで厚めのクリアを噴くとボディーの表面は、結構ウネウネしています。
1000番のサンドペーパーから始める理由は、このウネウネを取るには荒めのモノから
始めないと上手くいかないと考えているからです。
また、全体のウネリを取るためにも目の細かなサンドペーパーで始めるとウネリが最後まで
残って平滑な面が得られません。
但し、荒めのサンドペーハーを使うのはカドを出すリスクも高いので注意が必要です。
【下の画像は、ペーパーがけの工程です。】
コンパウンドをかけ、仕上げをすると以下の様な画像になります。
今回のコンパウンドは、バラッカ細目⇒極細目⇒超微粒子⇒セラミックコンパウンドの
順で仕上げました。
シャビシャビクリア時と比べると艶の違いが歴然です。
シャビシャビクリアでもわずかに柚子肌ですのでコンパウンドの工程は、必須です。
●噴きっぱなしでもいい艶が出ています。
フィニッシャーズの
オートクリアを使っています。
●ウイング2000番で仕上げた拡大画像
平滑な面が出ています。
●フロントカウル1200番で粗仕上げの拡大画像
まだまだペーパーがけ必要です。
5.コンパウンドがけ
この後1週間ぐらい乾燥させてコンパウンドをかけます。
特に珍しい事はしていません。
工 程 名 | 工 程 の 詳 細 |
クリア塗装 | ・1回目薄く、2回目少し多めに、3〜5回目たっぷりと5回に分けて塗装します。その後、 全体をチェックしてクリアの薄い部分をスポット的に追加塗装します。乾燥期間は1〜2週間を 目安に取っています。 ペーパー掛け開始は塗膜の硬さを確認しながら開始です。 |
1000番ペーパー | ・デカールの部分のみ軽く表層を一枚剥がす感じでペーパー掛けします。デカールの無い面は削り ません。 あくまで表層を一枚剥ぐ程度でガリガリはやりません。 |
1200番ペーパー | ・この番手でデカールの段差を全て取ります。私はこの時点で結構思いっきりクリア層を削って いきます。但し、1200番は切削力が強いので、エッジや凸の部分はこの時点で決して手をつけません。 デカールの段差を取りながら理想の平滑な面を作っていくイメージでペーパー掛けしています。 私はこの番手(1200番)の消費量が一番多いです。 |
1500番ペーパー | ・水洗いした後、1500番で更に平滑な面に仕上げていきます。この時点でエッジと凸部分のペーパー 掛けをします。面の大きな部分は人差し指の腹の部分を使って段差が無いか確認しながらペーパー掛けしていきます。屋根とボンネットの部分は目立ちますので、特にしつこく段差の確認をしながらペーパー掛けしています。 |
2000番ペーパー | ・水洗い後、面の部分の仕上げに2000番を掛けていきます。最終確認も兼ねて小さな面まで軽く研いで 行きます。 |
シャビシャビクリア | ・水洗い&乾燥後、希釈率の高いクリアを最後に塗装します。希釈のイメージは通常の3倍程度です。 シャビシャビクリアーで2000番のペーパーキズを消して行くイメージです。 シャビシャビクリアーをやっておくとコンパウンドを掛けるクリアーのマージンができますので コンパウンドの工程で角を出す心配も少なくなります。 |
【段差消しのコツ】 08/02/17加筆
4.最後のクリア噴きです。
2000番で仕上げた後に最後のクリアを噴きます。5倍以上に希釈したシャビシャビのクリアを
全体に噴きます。 何故この工程をやるかというとコンパウンドの手間が激減するからなんです。
コンパウンドで磨きにくいところも簡単に艶が出せます。噴きっぱなしでも小さな面なら
ピカピカです。
私は、コンパウンドの工程が嫌いなのでシャビシャビクリアの工程は、欠かせません。
一度でいい面が出ないときは、何度かこのシャビシャビクリアの工程を繰り返します。
コンパウンドを使わなくてもいい艶が得られます。コンパウンドの工程が苦手な方や私の様に
嫌いな方には、お薦めです。
この工程は、プロフィニッシャー『北澤志朗』さんもサイトでご紹介されています。
北澤さんは、『オーバーコート』と呼んでいらっしゃいます。
ご注意:決してパクッたわけではありません。出戻り3作目くらいからやっていて、
たまたま同じだっただけです。
【下の画像は、シャビシャビクリア後の画像です。】
●1200番で全体の面を仕上げた状態です。面は、いい面が出ていますがまだまだザラザラの状態です。
いつも2個入りを買います。
説明書には、原液でも
噴けると書いてある。
(原液は、やったことない)
●初めて買ったバラッカのコンパウンド
です。
CLK−GTRで使ってみます。
具合が良ければ乗換えも考えます。
●いつも使っているTAMIYAとハセガワの
コンパウンドです。 愚直に 粗目⇒細目⇒仕上げ目
⇒セラミックコンパウンドの順番で仕上げています。
●2000番で全体の面を最終仕上げした状態です。この後もう1工程あります。
●リアカウル1000番で粗仕上げの拡大画像
●サンドペーパーの荒さで表面の仕上具合を比較する
ために並べてみました。
リアカウル1000番で粗仕上げフロントカウル
1200番後水洗いウイング2000番後水洗いしたものです。
段差消し編